足底筋膜炎の症状と治療方法について
2019年10月04日
こんにちは、かとう鍼灸整骨院・上沢院スタッフの福山です。
今回も引き続き、マラソンの練習中に出やすい症状である「足底筋膜炎」について書いていきます。
これまで、シンスプリント・腸脛靭帯炎について書きましたが、足底筋膜炎もマラソンの練習中に起こりやすい症状の1つです。
神戸マラソンも2か月前になり、練習に専念するランナーが増えてくると思います。
完走するために無理な練習をすることで、身体に負担がかかりケガをする可能性もあります。
そんな中、足底筋膜炎で思うような練習にならないように気を付けていきましょう。
足底筋膜炎の特徴
足底筋膜は、足の指の付け根からかかとのまで足の裏に張られている強靭な腱の膜です。
足裏のアーチを支えて、地面からの衝撃を和らげる役割があります。
足底筋膜炎とは、長時間の立位や歩行、ランニングなど足底に負担の加わる動作を過剰に繰り返すことにより、足底筋膜に炎症が生じます。
腱にごく小さな亀裂が起こり、かかとから土踏まずまでに痛みが生じます。
この症状が足底筋膜炎であり、特徴的な傾向として「起床時の歩き出し時に足の裏に痛みが生じる」「しばらく歩いていると痛みがなくなる」という自覚症状があります。
足底筋膜炎の原因・メカニズム
足底筋膜にかかる負荷は、圧迫力と牽引力などのオーバーユースによって起こります。
そのため、スポーツ、立ち仕事、加齢など足を酷使することによって、足底筋膜にかかる負荷が大きくなります。
そして炎症や小さな断裂が引き起こされ、かかとや足の裏に痛みが出てきます。
また、偏平足だと足裏のアーチが低いため、足底筋膜が常に引っ張られて負荷がかかりやすいです。しかも一度痛みが出ると悪循環に陥りやすいです。
痛いかかとを地面に着けないよう、足の外側に体重をかけて歩くようになるため、次第に足底筋膜の伸縮性が失われて硬くなります。そして、そこに体重がかかると再び激痛が起こる。
この繰り返しで慢性化してしまいます。
足底筋膜炎の症状と痛む部位
足底筋膜の症状は、一か所だけでなく複数存在します。
1.足底部の痛み(これが一番多い)
痛みが出る場所も個人によって違います。
足底筋膜の中央部分が主で、若干かかと寄りにも痛みが出る場合もあります。
かかとにも痛みが出ることがあるようですが、痛みの部位がずれて発症することも多いです。
2.かかと部分~踵骨の痛み
足底部の痛みと同時に出ることが多いです。
かかとに近い部分で土踏まずに近い内側の部分です。
押すと痛みが出て、この部分をマッサージすると痛みが増すことが多いです。
マッサージは場所によって控えた方がいいです。
3.前足底のしびれ
症状が重度になると、普段何もない日常生活を過ごしている中、突然しびれ(少しの痛みも伴う)が出ることがあります。
しびれですから、直接的にランニングへの影響はあまりありません。
ただ、日常生活の途中で突然症状が現れるので、非常に気になる症状ではあります。
前足底は足底筋の付着部になる場所であるからして、痛みの症状が出やすい場所の1つです。
足底筋膜炎の治療方法
急性期は、局所の炎症を抑えることが大事です。
練習の休息(ランニング・ジャンプ練習の休止)です。
休息中に足底から下肢にかけてのストレッチ・テーピングや、足底板・インソールの使用などにより、足底部のアーチ形態を補正しショックを和らげます。
急性期におけるトレーニングの基本は、足に負担の軽い非荷重運動を行うことです。
リハビリ初期にはプール歩行やエアロバイクを積極的に行うといいでしょう。
自宅でもできる方法として
1.温熱療法
痛みが出ている足底筋膜をお風呂で温めて、足裏マッサージやストレッチを行います。
足裏に痛みがある時は、足底筋膜炎により筋肉の小さな断裂が起きているので、マッサージはしない方がいいです。
逆に足元を冷やさないように気をつけて欲しいです。
冷やすと一時的に痛みが取れ、楽に感じることがありますが、足底筋膜が固まっているために起こっている症状ですので、冷やすと逆効果になります。
2.保存療法
足を休めて、足底筋膜の緊張や疲れを取りましょう。
親指下やかかとに強く痛みを感じるときは、周辺の筋肉の小さな断裂が発生していることが考えられますので、足を酷使しないようにしてください。
日常生活を送るために、治るまで保存療法が取れない場合には、靴に中敷きなどを入れる方法もあります。
ただし、中敷きを使うことで、今までと歩行のバランスの勝手が違ってしまい、歩行不安定になることもありますので注意が必要です。
まとめ
今回は足底筋膜炎について書いていきましたが、シンスプリント・腸脛靭帯炎と同じようにオーバーユースにより起こります。
マラソンの練習をしていると、どの症状にもなる可能性があります。
今の自分の身体の状態に合わせた練習量や練習の仕方、身体の使い方を把握することが大事です。
自分でも気が付いていない身体のクセや、身体の使い方を整骨院で知ることができれば、今より良い結果を残すことができるかもしれません。
当院は、そんなランナーが結果を残せるように施術を行います。
気になりましたらお気軽にお尋ねくださいませ。
このブログを書いたスタッフ