産後に恥骨が痛むなら「恥骨結合離開」の可能性も!症状や治療方法とは?
2019年08月05日
産後に恥骨部分が痛み、歩くのも辛い場合は「恥骨結合離開」かもしれません。
今回は産後のトラブルのひとつ、恥骨結合離開について解説します。
恥骨結合離開とは?
「恥骨」は骨盤を構成する骨の1つです。骨盤の下方を構成し、左右の恥骨を繋ぐ部分を「恥骨結合」と呼びます。その繋ぎ目が引き伸ばされることを「恥骨結合離開」と言い、よく耳にする「恥骨痛」は、「恥骨結合離開」によって感じる痛みのことを表します。この「恥骨結合」が炎症を起こすことによって、「恥骨痛」が現れるのです。
恥骨結合離開の原因!産後になりやすいのは本当?
原因は様々ですが、基本的には出産の際に分泌されるリラキシンと言うホルモンが影響しています。リラキシンと言うホルモンには、筋肉や靭帯を緩める作用があり、産道を広げるために必要なホルモンです。ただ骨盤が広がることで、恥骨結合も引き伸ばされます。恥骨結合が引き伸ばされることで痛みを感じているのです。
ただし、恥骨痛を感じるタイミングは人によって違います。痛みを感じたのが産後の方もいれば、妊娠中の方もいます。ただ出産の際に恥骨結合は必然的に伸ばされますので、産後退院し動き出したころに、負荷が掛かることによって痛みを感じる方が多いのも事実です。
【恥骨結合が伸ばされやすい状況の例】
・出産の際に赤ちゃんが通った時:産道を赤ちゃんが出てくるのですから、恥骨結合は間違いなく引き伸ばされます。(産後に痛みを感じ出します)
・体重の増加:体重が増えることで恥骨結合にも負担も掛かり、引き伸ばされる原因となります。(妊娠中痛みを感じ出します)
・立った時、歩く時の姿勢:お腹の中にいる大きくなった赤ちゃんを支えるには、本来の綺麗な姿勢では支えきれず姿勢が乱れます。骨盤も後傾し、O脚気味になり恥骨結合に負担が掛かります。(妊娠中・産後に痛みを感じ出します)
・座る時の姿勢:出産前になると「あぐらをかく」座り方を先生に指導されることがあります。あぐらは骨盤を広げる姿勢であり、強制的に恥骨結合を引き伸ばす座り方です。また足を組むと左右の骨盤に歪みが生じます。骨盤の歪みは恥骨結合に捻じれを生むので、結果的に恥骨結合も引き伸ばされことになります。(妊娠中・産後に痛みを感じ出します)
恥骨結合離開の治療方法
痛みを改善する方法は、開いた骨盤を締めることです。骨盤が開いてしまっていることが原因ですので、開いたままですと痛みがずっと続いてしまいます。骨盤矯正を受けて骨盤を締めることが痛みを無くすための近道です。
ただどうしても矯正を受けに行けなかったり、通院中も定期的に通えず期間が空いてしまったりする場合、応急処置として骨盤ベルトを巻くことで症状が軽減する場合があります。骨盤ベルトを着用すれば今以上に骨盤が広がることを抑えてくれます。負荷が掛かった際に、より恥骨結合が広がろうとするので痛みを感じます。もし骨盤ベルトをお持ちでしたら試してみて下さい。中には痛みが増す方もいるので注意が必要です。
恥骨結合離開を防ぐためにできること
恥骨結合はどうしても広がってしまいます。恥骨結合を広げない様にはできません。ただ痛みを感じるママもいれば、感じないママもいます。痛みを感じる原因は引き伸ばされた恥骨結合が今以上に伸ばされ、負荷が掛かった際なので、まずは今以上に広げないことです。自分でできることは骨盤ベルトを巻くことです。より骨盤が広がることを防ぐ効果が期待できます。
ただ恥骨痛を感じた場合はできるだけ早く、骨盤矯正を受けて下さい。骨盤矯正をすることで恥骨痛の改善ができます。
痛みを感じていても、痛みを感じていなくても、恥骨結合は伸びています。骨盤矯正を受ければ妊娠前の骨盤の状態に戻りますし、履けなくなったズボンが履けたり、尿漏れ・お湯漏れが改善したり、他の症状も改善できます。症状が無くても骨盤が開いたままだと不妊の原因にもなることがあるので、骨盤矯正を受けることをお勧めします。
話しを戻すと、骨盤が歪んでいることも、恥骨痛の原因となります。
骨盤が歪むことで、左右にある骨盤は前後の関係となり、歪みます。骨盤が歪むことで恥骨結合は単純に真っ直ぐ引き伸ばされるというよりも、捻じれながら引き伸ばされてしまいます。
日常生活の何気ない動作、足を組んだり、片足体重で立ったりすることが、より骨盤を歪ませてしまう原因となります。できるだけ綺麗な正しい姿勢で生活することを心がけましょう。
このブログを書いたスタッフ
[整体師]
鮫島 千華(さめしま ちか)
学生時代は剣道に励んでおり、日々竹刀を振っておりました。 現在は、産後の骨盤矯正をさせていただいております。 産後のお悩みを解消できるように頑張っていきます。