お尻が痛い!妊娠中・産後の坐骨神経痛とはどんなもの?
2019年07月22日
妊娠中や産後のトラブルで多いのが、お尻付近が痛くなる「坐骨神経痛」です。
ひどくなると、歩くのもつらい状態になってしまうこともあるので、早めに対処しておきたい症状です。
今回は坐骨神経痛について、原因や症状をまとめているので参考にしてください。
坐骨神経痛とは?何が原因で起きる?
坐骨神経痛とはお尻から足の後ろ側にかけての痛みやしびれ、麻痺などの症状のことを言います。
坐骨神経痛を病名と思われている方多くいらっしゃると思いますが、実際には頭痛や腹痛と同じで、症状を表す言葉です。様々な原因によって坐骨神経が圧迫されたり、刺激を受けたりすることで痛みやしびれなどが起こり、その症状を総称して「坐骨神経痛」と呼んでいます。
坐骨神経痛の原因としては腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、梨状筋症候群、仙腸関節炎などです。若い方は、「腰椎椎間板ヘルニア」と「梨状筋症候群」が多く、お年寄りの方は「腰椎椎間板ヘルニア」と「腰部脊柱管狭窄」が多いです。
多くの原因は、腰椎(背骨の腰の部分)に起こる異常によって坐骨神経が圧迫され、下肢(足)に痛みやしびれを引き起こします。
坐骨神経痛の症状
坐骨神経に障害が起こると、お尻・太もも・ふくらはぎ・足にかけて、鋭い痛みやしびれ、張り、冷感や灼熱感、締めつけ感などのいろいろな症状が起きます。代表的な場所は、お尻・太ももの後ろ側で、一部分だけに症状を強く感じることもあれば、下肢全体に症状を強く感じる場合もあります。
妊娠中・産後に坐骨神経痛になる理由
妊娠中や産後に坐骨神経痛になる理由について、解説したいと思います。
- ホルモンの影響
妊娠後期にはリラキシンと言うホルモンの分泌が増加する影響で、骨盤周囲の筋肉や靱帯が緩みやすくなっています。それらの影響で腰や骨盤周りの筋肉・靭帯・関節に過剰な負担がかかり坐骨神経を圧迫してしまう可能性があります。
- 体重の増加による姿勢の変化
赤ちゃんがすくすくと成長し体重が増えるにつれて、ママの身体への負担も大きくなります。お腹が大きくなると身体の前側に体重が掛かりますので、バランスをとるために、骨盤を後傾させ、腰を丸くさせます。本来、腰は反っているのが正しい姿勢で、腰が丸くなるのは真逆の姿勢となるので、腰に負担が掛かってしまいます。
また骨盤を後傾させる姿勢は、お尻の筋肉をあまり使わなくなります。筋力が落ちることで、いざお尻の筋肉を使った時に疲れやすくもなり、筋肉が硬くなってしまいます。筋肉が硬くなれば神経を圧迫しやすくなるので、坐骨神経痛を誘発しやすくなります。
- 活動量の低下
身体の変化の影響もあり、妊娠後期になるとあまり動かない生活になる方が多いです。体重が10キロ近くは最低でも増えますので、仕方ありません。
お尻の筋肉と同じで、身体を動かさないことで筋力は低下します。ただ体重が増えることで身体への負担は大きくなります。すると筋肉が疲労しやすくなり、筋肉が硬くなってしまい、神経を圧迫することで、坐骨神経痛を誘発しやすくなります。
坐骨神経痛の対処法&治療法
ストレッチや湯船につかり温めることが有効です。硬くなった筋肉を緩めることが良いので試してください。
また寝る際に痛い場合は、膝の下にクッションを入れ、足を軽く曲げた状態で上向きに寝るのが良いでしょう。背中とベッドの隙間がなくなるので、上向きに寝た際の身体への負担がかかりにくくなります。
また向きで抱き枕を抱える姿勢も、痛みが出ている時には効果的です。痛い方を上にして横向きに寝て下さい。同じ姿勢で長い時間寝ることを避け、痛みが出にくい姿勢を寝返りしながらローテーションすると良いでしょう。
治療法は筋肉を緩めることや、腰の骨・骨盤の調整になります。また楽な姿勢を指導することで日常生活の痛みの軽減を図ります。
ストレッチ方法を紹介しますので試してみて下さい。
お尻のストレッチ
仰向けの状態で片方の膝を立て、その太ももの上にもう片方の足(足首)を乗せます。この時、足を乗せた方の股関節が開くようにします。
その状態から、両手で膝を立てた方の膝の裏を抱え、自分の方に引き寄せます。
股関節を開いた方のお尻が伸びていると感じたところで、20秒キープしましょう。
一度足を下ろして、繰り返します。このストレッチを左右5回程度行いましょう。
太ももの前のストレッチ
正座で座り、徐々に身体を後ろに倒していきます。
手は後ろについても構いません。太ももの前が伸びていると感じたところで、20秒キープしましょう。
一度上体を起こし、繰り返します。このストレッチを5回程度行いましょう。
太ももの裏のストレッチ
足を伸ばして座った状態から、両手が足の爪先を触るように身体を前に倒します。この時に膝が曲がらないようにしましょう。
太ももや膝の裏が伸びていると感じたところで、20秒キープしましょう。
一度上体を起こし、繰り返します。このストレッチを5回程度行いましょう。
腰のストレッチ
腰の後ろのストレッチ
正座した状態から、身体を前に倒していき、両手をできるだけ遠くにつくようにします。この時、できるだけお尻は浮かないようにしましょう。
腰が伸びていると感じたところで、20秒キープしましょう。
一度上体を起こし、繰り返します。このストレッチを5回程度行いましょう。
このブログを書いたスタッフ
[整体師]
鮫島 千華(さめしま ちか)
学生時代は剣道に励んでおり、日々竹刀を振っておりました。 現在は、産後の骨盤矯正をさせていただいております。 産後のお悩みを解消できるように頑張っていきます。