円皮鍼(えんぴしん)はどんな症状に効果的?
2018年08月30日
こんにちは!かとう鍼灸整骨院上沢院のスタッフ池嶋です。
今回は当院でさせていただいている「円皮鍼(えんぴしん)」という治療についてお話させて頂こうと思います。
「円皮鍼(えんぴしん)」って何?
円皮鍼とは簡単に言うと、人間の体のあちこちにある「ツボ」を刺激する鍼(はり)治療の一種です。
ただ普通の鍼治療との違いは、いわゆるピップエレキバンやチタンテープのようにシールを貼る感覚でツボを刺激するため、体に貼ったまま日常生活ができ、長時間(約4~7日間)鍼の効果を持続させる事ができる点です。
腕や足、背中、腰など、たくさんの「ツボ」の中から症状に応じて適切なものを選択し、そこに円皮鍼を張り付ける事で体の不調を改善させます。丸い肌色のシールの真ん中に、目を凝らさなければ見えないほどの小さな金属製の鍼(はり)がついた構造になっています。「私は金属アレルギーがあるから・・・」という方も大丈夫!金属製の鍼のかわりにプラスチックの粒がついているタイプもご用意しています。この粒でツボを圧迫することでも効果が得られます。
何に効く?
円皮鍼が効果的な症状は大きく分けて3種類あります。
・1つ目・・・むくみ、筋肉痛、こむら返りなど筋肉と血流に関係する症状。
・2つ目・・・便秘や胃のもたれといった内臓の症状。
・3つ目・・・咳、くしゃみ、鼻水など、花粉症や鼻炎にみられるアレルギー症状。
また、上記以外の特殊な例としては「耳ツボ治療」もあります。これは耳にあるツボに円皮鍼を貼ることにより体の新陳代謝を活発にする方法です。
この治療は健康増進だけでなくダイエットをサポートする方法としても効果的です。
このように色々な種類の症状に対して効果的ですので、もしも「これは治るはずがない」とあきらめている症状がある方はぜひ一度ご相談ください。私たちが全力で治療いたします!!
それでは、上記3つの症状1つ1つについてもう少し詳しくご説明いたします。
おっと、その前に・・・・円皮鍼の治療って、やっぱり痛い?こわい?
最初に「円皮鍼とは鍼治療の一種」と説明しました。
こう聞くと、「治療に興味はあるけどなんだか痛そう」と感じる方もいらっしゃると思います。そのような方のために、円皮鍼の安全性についてご説明させていただきます!
まず、円皮鍼を「痛そう」と思われる方、ご安心ください。まったく痛みはありません。
中には貼っていることを忘れてしまう方もいるくらいです。それほど気軽に受けて頂ける治療なのです。
しかも濡れても大丈夫な素材で作られていますので、お風呂でシャワーを浴びたり湯船につかったりしても大丈夫。日常生活は普段とまったくかわらず過ごしていただくことができます。
また、当整骨院では主に「パイオネックス」という円皮鍼を使用しています。パイオネックスはシールの部分に特徴があり、皮膚が荒れたりかぶれたりしにくい素材で作られています。「湿布やサロンパスだとかぶれるけど、この円皮鍼なら大丈夫だった」とおっしゃってくださる方も多いので、お肌が敏感な方も安心です。
どうぞみなさんお気軽にご相談ください。
具体的にどのような症状に、どんな効果が期待できるのか
・むくみ
・筋肉痛
・こむら返り
患者様の体質にもよりますが、で述べた3つのタイプのうち最も効果を実感しやすいのは1つ目の「筋肉と血流に関係する症状」です。
むくみ、筋肉痛、こむら返り、これらの症状に共通しているのは「血の巡りが悪くなっている」という点であり、この「血の巡り」を円皮鍼で改善させることができます。
普段あまり体を動かさない人が急にたくさん体を動かしたあとに発生する筋肉痛は多くの方が経験していることでしょう。筋肉が疲労すると筋肉本来の柔軟性がなくなって硬くなり、筋肉のまわりの血の巡りも悪くなります。
硬くなった筋肉が元の状態に回復する際に栄養分が必要になるのですが、その栄養を運んでくれるのが血液なのです。回復させたい筋肉に対応したツボに円皮鍼を貼ることで細い血管を広げ、栄養分がたくさん運ばれてくる状態を作ります。
その結果、回復のスピードが早くなるのです。だいたい1~3日で効果が出ます。また、スポーツ選手などのように「自分はここの筋肉をよく使う」ということがわかっている場合、あらかじめ円皮鍼を貼っておくことで血の巡りが悪くならないように予防することもできます。実際にオリンピック出場選手や相撲の力士など、様々な競技の選手が円皮鍼を活用しています。
・便秘
・胃のもたれ
次に便秘や胃のもたれなど内臓の症状に関してです。
「病院に行くほどでもなさそうだけど、なんとなく気分が悪い・・・」こんなときありますよね。このような症状は脳や自律神経の疲れによって内臓の動きが鈍くなっている場合が多いです。
人間の皮膚には神経が張り巡らされており、その神経が体の奥で内臓とつながっています。適切なツボに円皮鍼を貼ることで神経を介して刺激が体の中に伝わり、内臓の動きを活発にすることができます。
一時的な疲れであれば2~3日でおなかの違和感が取れてスッキリします。
・咳
・くしゃみ
・鼻水
3つ目は咳・くしゃみ・鼻水、いわゆるアレルギー症状として多くみられるものです。喘息などもこの部類に入ります。
これらの症状に対して円皮鍼が効果を発揮する仕組みは、基本的には先に述べた内臓の治療と同じです。
皮膚から神経を介して喉や鼻の粘膜を正常な状態に整えます。
ただし花粉症や喘息は長期間患っている場合が多く、回復にも時間がかかります。早い方で1~2週間、長い方では3~4か月かかる場合があります。
当整骨院では週に2回のペースで円皮鍼の貼り替えをおすすめしています。
最後に
古くは中国で考案されて日本に伝わってきた鍼治療。その器具も進化し、今や体に貼っておくだけで効果を発揮できるようになりました。
薬も手術も使わずに気軽に受けて頂ける素晴らしい治療です。この古くて新しい治療「円皮鍼」を活用し、いつまでも元気で笑顔で過ごしましょう!!
このブログを書いたスタッフ
[はり師・きゅう師]
池嶋 洋介(いけじま ようすけ)
趣味は旅行、音楽ライブなどの楽器の生演奏を聴く事。 水泳・器械体操や格闘技の経験があります。 西洋医学と東洋医学、それぞれの良い所を使って日々施術させて頂いております。